2010年12月19日

特許法における発明とは

 前回のブログで、特許が発明を保護するものであることを書きました。

 では、どういったものが特許で保護される発明に当たるのでしょうか?

 これは、特許法上、「自然法則を利用した技術的思想の創作のうち、高度のもの」とされています。

 分解すると、@自然法則を利用したものであること、A技術的思想であること、B創作であること、C高度のものであることが必要とされます。

 @の「自然法則を利用したものであること」については、万有引力であるとか、エネルギー保存の法則であるとか、そういった自然法則を利用したものであることが必要とされます。

 例えば、スポーツやゲームのルールを考えたというような場合は、自然法則を利用したものといえないので発明とは言えません。

 また、永久機関のような、エネルギー保存の法則という自然法則に反するものは、発明とは言えません。実際、永久機関は多数の出願があるようですが、登録されたことはありません。

 さらに、発明は、あくまで、自然法則の利用したものであり、自然法則自体は発明とは言えません。

 Aの「技術的思想であること」については、一定の目的を達成するための具体的アイデアであることが必要とされます。

 美術的な創作であるとか、単なる情報の開示であるとかは、技術的思想に当たりません。

 また、技術的思想は、客観的なものでなければならず、そのアイデアを誰が利用しても同じ結果が得られるものでなければなりません。

 例えば、サッカーの本田選手などが用いる無回転フリーキックなど、個人的技量に左右されるようなテクニックやコツなどは、誰がそのアイデアを利用しても同じ結果が得られるものではないので、技術的思想に当たりません。

 Bの「創作であること」については、新しいものを作り出すことが必要とされます。

 例えば、新種の生物を見つけたなどという大発見であっても、新しいものを作り出したわけではないので、発明ではないわけです。

 Cの「高度のものであること」については、実用新案の対象である「考案」と区別のために要求されているものです。高度なものについては、特許制度で長期間保護されうるわけです。

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村

ビジネスブログランキング




MYパートナーズ法律事務所
企業法務専門HP
離婚専門HP
相続専門HP
債務整理専門HP
弁護士吉成安友のブログ
弁護士吉成安友の離婚ブログ



posted by 弁護士 吉成安友 at 22:34| Comment(0) | 知財関係 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月12日

特許とは

 前回まで、著作権の話を書きましたが、今回からは特許について書きます。

 多額の資金と長い年月をかけて、新しい技術を発明し、その技術を使用した画期的な新製品を売り出したとします。

 それが、大ヒットして、大きな利益が得られたとします。

 そうすると、その製品がヒットすればするほど、その技術を真似して同様の製品を売る者が出てきます。

 これが許されると、資金と時間をかけて発明するよりは、誰かが発明したものをパクってしまった方が利口だということになります。

 それでは、だれも自分で新しい発明をしようとはしなくなるでしょう。

 そこで、特許権者に、その発明の実施する権利を独占的、排他的に与えるというのが特許制度です。

 ただし、特許権は、著作権のように当然に発生する権利ではなく、特許庁に出願し、登録されることによって発生する権利です。

 したがって、いくら特許権による保護に値するような発明であっても、出願をしなければ、保護されることはありません。

 また、同じ発明を他の者もしていた場合、いくら発明をしたのが自分の方が先でも、出願が後になれば、保護されません。


にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村

ビジネスブログランキング




MYパートナーズ法律事務所
企業法務専門HP
離婚専門HP
相続専門HP
債務整理専門HP
弁護士吉成安友のブログ
弁護士吉成安友の離婚ブログ 
posted by 弁護士 吉成安友 at 23:09| Comment(0) | 知財関係 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月04日

コンピュータープログラムと著作権(その3)

 以前のブログで、コンピューターのプログラムも著作権による保護の対象になるということを書きました。

 それでは、会社が従業員にコンピュータープログラムを作成させた場合、著作権は会社にあるのでしょうかそれとも従業員にあるのでしょうか?

 これについては、著作権法15条2項が、「法人等の発意に基づきその法人等の業務に従事する者が職務上作成するプログラムの著作物の著作者は、その作成の時における契約、勤務規則その他に別段の定めがない限り、その法人等とする」と定めています。

 会社からの要請で、従業員が職務としてプログラムを作った場合、従業員に著作権を認める特別な契約などがない限りは、会社に著作権が認められるわけです。

 ちなみに、プログラム以外の著作物については、会社名で公表されることも、会社に著作権が認められるための要件となります。

 ただ、プログラムについては、社内だけで使うなどして公表しない場合も多いところ、未公表の場合にその利用や複製等にいちいち従業員の許可を得なければならないとするのも不便であるため、この要件が不要とされております。



にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村

ビジネスブログランキング




MYパートナーズ法律事務所
企業法務専門HP
離婚専門HP
相続専門HP
債務整理専門HP
弁護士吉成安友のブログ
弁護士吉成安友の離婚ブログ

posted by 弁護士 吉成安友 at 18:33| Comment(0) | 知財関係 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。