2011年03月21日

職務発明と通常実施権

 前回、前々回と職務発明について書きました。

 これは、会社の業務の範囲に属し、その従業員の職務に属する発明のことで、予め会社が特許を受ける権利を譲り受ける契約を結んでおくことができるものです。

 前回までは、用語を使いませんでしたが、職務発明について予め会社が特許を受ける権利を譲り受ける契約を結んでおくことを予約承継といいます。

 ところで、職務発明については、会社には、この予約承継ができる以外に、通常実施権が認められます。

 これは、会社が、その発明を自由に実施できるというものです。

 したがって、発明者が、特許を受ける権利を第三者に譲渡してしまった場合でも、会社は自由にその発明を実施することができます。

 ただし、特許を受ける権利を譲り受けず、自らが特許をしなかった場合には、その発明の実施を独占することはできません。

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2011年03月06日

職務発明と青色発光ダイオード事件

 前回、職務発明について書きました。

 これは、会社の業務の範囲に属し、その従業員の職務に属する発明のことです。

 本来、特許は、発明をした人が受けることができるのですが、職務発明については、予め、会社に権利を譲渡するという契約を結ぶことができます。

 したがって、雇用契約でそのような条項を入れておくことも多いかと思います。

 ところで、職務発明の発明者は、会社から「相当の対価」の支払いを受ける権利があります。

 この「相当の対価」は、平成16年の改正前は、@「使用者等が受けるべき利益の額」からA「使用者等が貢献した程度」を考慮したものとされています。

 @からAを引く感じです。

 もっとも、この@とAをどう算出するはなかなか難しいです。

 青色発光ダイオード事件の一審は、@を1200億円としてAを半分の600億円として、「相当の対価」を600億円としました。

 これに対し、高裁は、和解勧告の中で、@を「120億円」としてAを「会社の貢献」を114億円として、「相当対価」を6億円としました。

 ところで、この事件の一審判決のインパクトは大きく、特許法の改正があり、発明者の意見も十分反映されるなどの要件の下、相当の対価についての取決めの内容が尊重されるという条項が定められました。


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posted by 弁護士 吉成安友 at 22:16| Comment(0) | 知財関係 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月27日

誰が特許出願できるか

 特許を出願できるのは、発明した人と発明した人から特許を受ける権利を譲り受けた人です。

 ところで、我が国では、ほとんどの出願が法人によりなされています。

 これには、第三者から権利を譲り受けている場合もあるでしょうが、会社が従業員の行った発明の権利を譲り受けている場合が多いと思います。

 ところで、従業員が、会社の業務で研究しているうちに、大きな利益を生み出すことが見込まれる画期的な発明をしたとします。

 このような場合に、従業員が自分で特許を取ってしまうと、会社としては、その従業員に給料を払い、研究施設を利用させて発明させたのに、利益だけ持っていかれるということになってしまいます。

 そこで、特許法上、会社の業務の範囲に属し、その従業員の職務に属する発明については、予め、特許を受ける権利を会社に譲るという契約を結んでおくことが認められています。

 このような発明を「職務発明」といいます。

 以前、東京地裁で会社に600億円の支払を命じる高額判決が出て話題になった「青色発光ダイオード事件」というものがありましたが、これも職務発明を巡るものでした。


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posted by 弁護士 吉成安友 at 22:19| Comment(1) | 知財関係 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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