2010年09月11日

違約金と違約罰

 先日のブログで、違約金と損害賠償の予定について書きました(「違約金と損害賠償の予定」)。

 この中で、違約金は、損害賠償の予定と推定されるということを書きました。

 もう一度説明しますと、損害賠償の予定とは、契約違反があった場合に、実際の損害がいくらであっても、最初に決めておいた額を賠償することになるというものです。

 そして、違約金を定めた場合、損害賠償の予定と推定されるということは、違約金を損害賠償の予定としない趣旨であったことを立証できない限り、損害賠償の予定と認められてしまうということです。

 したがって、違約金を定める場合でも、実際の損害がこれより高い場合には、その分請求したいと考えれば、「前記金額を超える損害が発生している場合、その超過額を請求することを妨げない。」という条項を入れておく必要があります。

 さらに、一歩進んで、違約金を違約罰の趣旨であると明記しておけば、賠償を受ける立場にとってはさらに有利になります。

 違約罰とは、文字通り、罰として支払われるもので、損害賠償とは無関係です。

 したがって、契約違反があった場合、違約金と実際の損害額をダブルで請求できることになります。

 ただし、力関係を利用して著しく相手に不利な条項を入れるなどした場合、無効になる可能性がありますので、その点には注意が必要です。




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posted by 弁護士 吉成安友 at 00:39| Comment(0) | 契約書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月20日

違約金と損害賠償の予定

 契約書には、しばしば、違約金の条項を入れることがあると思います。

 例えば、「甲が、故意又は過失により、本契約上の義務に違反したときは、乙に対して、違約金として金500万円を支払う。」というようなものです。

 相手方が契約違反をした場合でも、具体的な損害額の立証がなかなか難しいことがあります。

 損害の立証ができなければ、いくら相手に故意過失による契約違反があっても、損害賠償請求が認められません。

 こうした場合に、違約金の定めをおいておけば、具体的な損害額を立証せずに、相手方に違約金を請求することができます。

 ただし、気をつけなければならないのは、民法上、違約金は、損害賠償の予定と推定されていることです(民法420条3項)。

 損害賠償の予定とは、予め賠償額を固定させてしまううもので、実際の損害がこれより低くても高くても変更ができません。

 したがって、上記の条項のケースで、損害賠償の予定と推定されれば、仮に実際の損害額が1000万円だったとしても、請求できるのは500万円ということになります。

 これは、あくまで推定なのですが、債権者の方で、違約金は損害賠償と別個であるという趣旨であったとか、500万を超えた場合には別個請求できる趣旨だったなどといったことを立証しなければ、覆すことができません。

 ですので、違約金を定める場合、債権者としては、上記の条項に、例えば、「ただし、乙に前記金額を超える損害が発生している場合、その超過額を請求することを妨げない。」というような文言を加えておくべきでしょう。



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posted by 弁護士 吉成安友 at 19:13| Comment(0) | 契約書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月18日

契約書のサンプルの流用について

 顧問会社のリーガルチェックなどをしていて思うのは、中小企業間の取引では、市販の契約書のサンプルを流用するようなケースが多いということです。

 こうしたサンプルは、玉石混淆ではありますが、それなりに良くできているものもあります。

 しかし、良くできているものであっても、あくまで一般的なケース想定しているので、具体的事案に適切であるとは限りません。

 また、こうしたサンプルは、両当事者に中立に作られていることも多く、自社にとって不利な条項がある場合もあります。

 せっかく自社が契約書作成のイニシアチブを取れるケースで、わざわざ自社に不利な条項を入れるのはもったいないですね。

 もっとも、法律や判例等をリサーチしておかないと、変えた条項が無効になってしまったり、最悪契約自体が無効になってしまう場合さえあります。

 法令や判例を吟味し、自社に最も有利な契約書を作ることが、ビジネスを優位に進められることに繋がります。



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posted by 弁護士 吉成安友 at 01:13| Comment(0) | 契約書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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