2010年08月20日

違約金と損害賠償の予定

 契約書には、しばしば、違約金の条項を入れることがあると思います。

 例えば、「甲が、故意又は過失により、本契約上の義務に違反したときは、乙に対して、違約金として金500万円を支払う。」というようなものです。

 相手方が契約違反をした場合でも、具体的な損害額の立証がなかなか難しいことがあります。

 損害の立証ができなければ、いくら相手に故意過失による契約違反があっても、損害賠償請求が認められません。

 こうした場合に、違約金の定めをおいておけば、具体的な損害額を立証せずに、相手方に違約金を請求することができます。

 ただし、気をつけなければならないのは、民法上、違約金は、損害賠償の予定と推定されていることです(民法420条3項)。

 損害賠償の予定とは、予め賠償額を固定させてしまううもので、実際の損害がこれより低くても高くても変更ができません。

 したがって、上記の条項のケースで、損害賠償の予定と推定されれば、仮に実際の損害額が1000万円だったとしても、請求できるのは500万円ということになります。

 これは、あくまで推定なのですが、債権者の方で、違約金は損害賠償と別個であるという趣旨であったとか、500万を超えた場合には別個請求できる趣旨だったなどといったことを立証しなければ、覆すことができません。

 ですので、違約金を定める場合、債権者としては、上記の条項に、例えば、「ただし、乙に前記金額を超える損害が発生している場合、その超過額を請求することを妨げない。」というような文言を加えておくべきでしょう。



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posted by 弁護士 吉成安友 at 19:13| Comment(0) | 契約書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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